最近「JDIが経営再建中」というニュースがよく流れています。
あまり聞いた事のない会社だったので、どうしてそう話題になるのか ちょっと疑問でした。
JDIとは「ジャパンディスプレイ」という液晶パネルメーカーの事ですが、実はかなり“特殊”な会社だったのです。
このJDIという会社は、既に経営危機の状態です。
それでも中国の会社から出資してもらう事で、何とか倒産を免れようとしているのです。
JDIとは、どんな会社なのか?
JDIは、ざっくり言えば「経済産業省」が税金を投入して作った会社です。
事業的には、日立製作所、ソニー、東芝の液晶事業をまとめる事で出来た「スマホの液晶パネル」のメーカーです。
この会社が作られた目的は、中国など海外の競合他社に打ち勝つためで、その為に日本の大手メーカーの技術が結集されました。
大手メーカーが自主的に結集したのではなく、国が税金でメーカーから事業を買収して出来た会社という事ですね。
つまり経営が破綻すれば、出資金は“パー”という事になりますが、つまりは税金が消えて無くなるわけです・・・。
JDIの経営はどうして悪化したのか?
JDIの経営悪化の原因は、どうやら売り先に占める割合がアップルの一社だけに依存しすぎた事にあるようです。
そうしてiPhoneの売上の影響をモロに受けてしまったのと、スマホのディスプレイが「液晶パネル」から「有機EL」に変わった流れに乗り遅れてしまったせいでした。
業績悪化の理由を見ると、技術力うんぬんというよりも経営に問題があるような気がします。
中国に買い取ってもらう!?
このJDIには中国と台湾の企業連合「中台連合」からの出資の話がありましたが、直近の決算が出た事で事態は変わってしまいました。
「中台連合」がJDIに、他にも新しい出資者を見つける事を条件に加えたのです。
あまりいいお買い物ではないと判断したのですね・・・。
ところが新しい出資者を見つけるのも難しそうで、JDIは経営破綻するか、結局は中国の会社に安く買収されてしまう恐れがあるようです。
中国との競争に勝つ為に税金を投入して技術を結集したのに、それを中国に買い取ってもらうとは皮肉な結末です。
そして更には買い叩かれてしまうという悲しさです・・・。
ネットの反応
このニュースに対して、ネットの反応としては
いくら税金を投入しても、潰れるか中国に技術特許回収されるだけ
中国に技術移転されるよりは潰れたほうが良い
新たな出資者が無ければ、買い叩かれるだろう
という意見が見られました。